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第17回丸山眞男文庫記念講演会を開催いたします

「個人」とは何か、「個性」とは何か:清朝中国と徳川日本で考える

講師:渡辺浩氏(東京大学名誉教授、丸山眞男文庫顧問)

日時:10月7日(土)15:00~16:30

会場:東京女子大学24号館2階 24202教室

手続:申込不要・入場無料

主催:東京女子大学丸山眞男記念比較思想研究センター


概要

丸山眞男に「個人析出のさまざまなパターン:近代日本をケースとして」という論文があります(1968年)。地縁・血縁などの個別的なしがらみの中で生きてきた「前近代」の人々から、どのようにして「自律的に生きる個人」が出現するのか、いかにしてそれが可能なのかを探った作品です。その「個人」の像は、「そうさ僕らは世界に一つだけの花」、「だから、私らしく生きたい」というような、個性を主張する個人とはやや違います。しかし、無論、関連しています。どう違っていて、どう関連しているのでしょうか。


この講演は、この「個人」の出現や「個性」の主張について、まず「前近代」にさかのぼって、考えてみようというものです。「前近代」といっても多様です。例えば、徳川日本と清朝中国では、「個別的なしがらみ」のありようが、まったく違います。したがって、おそらく自我の意識も異なります。人の名前というものの意味も異なります。女性についても、男性についてもです。したがって、「個人析出」の「パターン」も異なるのではないか、というのが、この講演の背後にある見通しです。


なお、「自律的な個人」の理想や、あらゆる人の「個性実現」の主張に疑問を抱き、さらには、にがにがしく思っている方もいるかもしれません。確かに、それらには問題もあると思います。しかし、賛否を議論するためにも、その前提となっている歴史の理解を深めることが必要ではないか、と思います。この講演がそのためにご参考になればと願っています。

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