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人文学科 史学専攻

「過去」との対話から人間を見つめ、未来を展望できる視野を養います

歴史学とは、過去に向かって何かを問いかけ、その問いの先にあるものを探っていく学問です。
私たちは過去の世界を振り返ることで、そこから今、何が失われてしまったのか、私たちに欠落しているのものが何なのかを知ることが
できます。そして、そのことは新しい未来を展望し、よりよい社会を作りだすための確かなヒントにもなりえます。
大切なのは、みなさん自身が歴史を学ぶなかで、人間を見つめ、人間をめぐるさまざまな問題を総合的に理解する能力を身につけること。
そのためにも自ら調べ、考えられる主体性を育む教育を大切にしています。



学びのポイント

少人数の演習を通して、自ら調べ、考える力を養成

大学では、自らの疑問、問題意識に基づく学習が基本です。そのため、授業では、参加者の問題意識、疑問を明らかにし、互いに理解を深めあうことができるように、少人数の討論や発表を大切にしています。また、疑問に応えるような研究、史料などをどのように探していくのかについても学びます。

史料や原典に基づいた事実を確かめ、構成力を育む

歴史の真実、史実とは何か。これを解明することは大変むずかしいことです。そのため、専門の研究書を読み、当時の文書や考古学的史料などを丹念に調べることが求められます。限られた史料のなかから、どのような歴史像を描いていくのか、史料を読解し、構成していく力を育てていきます。


国際交流に必要な日本や諸外国の歴史と文化を理解

異文化交流、国際交流のためには、その国や地域の歴史、文化を理解すると同時に、自らの歴史、文化もよく知ることが大切です。史学専攻では、日本史・東洋史・西洋史に分かれ、各自が関心のある時代や地域の歴史や文化について、教員とともに学んでいきます。

4年間の学びのまとめとして卒業論文を重視

卒業論文を書くには、まず自分でテーマを練り、それに関する研究や史料を探して深く読み込みます。その上で、論文の構成を組み立て、文章を書くことになります。それらすべてが、大学で学んできたことの成果を発揮する作業であり、史学専攻ではこの取り組みの過程を大切にしています。


カリキュラム

人文学科 史学専攻の教育目標

史学専攻は、歴史の探究を通じて、人間社会の問題性を把握しつつ、人間と社会の多様で豊かな可能性を理解し、よりよい将来を真摯に目指す人物の育成を目的とする。


4年間のカリキュラム概要


人文学科 史学専攻の主な授業内容

歴史学

3年次特殊演習(史学)

少人数の演習形式で発表や討論を行いながら、卒業論文作成の基礎的準備を整えます。卒業論文とは何か、という理念の会得とともに、各自が具体的なテーマを模索しながら先行研究情報の収集方法を修得し、各回の報告・質疑応答を通じて、先行研究論文の批判的検討や、さらなる研究の可能性の発見に取り組みます。

日本史

日本史概説Ⅱ

江戸時代から明治・大正・昭和期の歴史を通観し、日本史を学ぶ上での基礎知識の修得を目指します。各時期の重要テーマやトピックを中心に、アジア・欧米諸国との関係を重視しつつ、近年の研究動向をふまえて解説します。

文化史

美術史(日本)

絵巻物や肖像画、屏風絵などや造形物などの諸作品を鑑賞・考察しながら、作品の製作・享受とその背景にある技術や社会的観念・信仰などについて、理解を深めることを目指します。また、絵画資料を歴史学の素材として分析・読解する作法に、特に留意します。

西洋史

西洋史演習(近現代)B2

少人数の演習、ゼミ形式で発表や討論を行いながら、欧語(英語・独語など)の史料や研究文献の読解に取り組んでいます。各回報告者(2名)による担当箇所の解釈とポイントの提示、コメンテーター(2名)による論点提起と整理、教員による簡潔な内容確認の後、質疑応答、討論を重ね、歴史学の問題や現代史に対する認識を深め各自の問題意識を発展させます。

政治史

東洋史特論(アジア)A

近代から現代に至る過程で、アラブ諸国を中心とする中東地域が直面した問題のなかから、オスマン朝の解体にともなうアラブ諸国の保護国化(植民地化)、アラブ共和主義革命、パレスチナ問題を取り上げ、その問題の歴史的な背景を深く考察します。

東洋史

考古学(東洋)

アジアの遺跡と考古学の方法論や知見を学び、歴史学をより広い視野で研究する基礎を修得します。またカンボジアのアンコール遺跡やチャンパのヒンドゥー寺院遺跡などを主に、特に東南アジアにおける建築遺跡について研究史を含め最新の研究成果を学習します。

社会史

日本史特論(近世)A

近世江戸の都市社会の基本構造とその変容について講義します。あわせて、そうした都市社会と向き合った政治権力や行政組織のあり方についても分析します。

ジェンダー史

西洋史演習(古代)A2

古代ローマの女性やジェンダーに関する英語文献を講読し、あわせて関連史料の読解を試みます。その過程で、先行研究の整理の仕方、史料(資料)収集の方法、レファレンス・ブックの使い方、史料の批判的・分析的な読解法についても学びます。



専任教員(専攻の科目を担当する教員)


2015年度卒業論文・卒業講究題目より

  • ・ 日本古代における御霊と怨霊
  • ・ 摂関期の地方政治に関する二、三の考察―特に苛政愁訴・善政上申について―
  • ・ 鎌倉に下向した官人たち
  • ・ 江戸の都市社会と隠売女統制
  • ・ 江戸の町と防火対策
  • ・ 富岡製糸場と工女
  • ・ 戦後日本の少女と少女雑誌―『ひまわり』『ジュニアそれいゆ』からみる少女像―
  • ・ 戦後のキャラクター玩具たち―ブームを巻き起こしたキャラクター玩具を中心に―
  • ・ 近代中国社会と会党
  • ・ 近代化と宗族の変容―土地改革・農業集団化時期を中心とした華北宗族―
  • ・ キリスト教と偶像崇拝―イコノクラスムの興亡―
  • ・ 古代ローマにおけるプロパガンダについて―硬貨の観点からの考察―
  • ・ 15世紀イタリアにおける捨児養育院について―フィレンツェのオスペダーレ・デッリ・インノチェンティ捨児養育院を中心に―
  • ・ 大西洋奴隷貿易とアフリカ
  • ・ 近世スペインにおける統一政策と「衰退」―宗教問題に隠された世俗的背景について―
  • ・ ナチ体制における芸術と社会―ユダヤ人画商の動向をめぐって―
  • ・ ナチ時代におけるドイツ国民―「民族共同体」への対応をめぐって―
  • ・ 戦後ドイツの世代と「過去の克服」―更なる民主化のための68年運動―
  • ・ ナチズムをめぐる現代ドイツと記念碑論争―記憶と歴史文化の問題を中心に―


2015年度全専攻卒業論文・卒業講究題目一覧


史学専攻で取得可能な資格

人文学科 史学専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。
また法にもとづく免許制度はありませんが、日本語教員養成のための課程も設置しています。


学科専攻教育職員免許状学芸員日本語教員養成課程社会調査士認定心理士
中学校教諭一種高等学校教諭一種
人文学科 史学専攻 社会 地理歴史・公民

課程・資格