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人文学科 日本文学専攻(2018年度以降)

新たなまなざしで日々の言葉を見直し、日本の文学や文化の価値を発見します

日本文学専攻では、日本語学と日本文学・文化の2部門を柱として、その有機的結合を目指しています。

普段、何気なく使っている言葉を、新たなまなざしで見直すことが、学びのスタート。文学作品を通じ、言語や作品の分析はもちろん、さまざまな文化事象との関係も学びながら、自己や社会にとっての言葉や言語芸術の意味を深く考えていきます。

中国や欧米といった外国文学との比較の視点も導入し、古典から近現代まで、幅広い角度からの考察を進めます。




学びのポイント

日本語に関わることならすべてが研究対象

日本語やその歴史、方言、日本の古典や近代文学の価値、中国文学と日本文化の関係など、日本語に関わる全ての問題がテーマになりえます。ひとつの時代を総合的な視野で見たり、時代的な変遷を追ったり、日本と外国の比較、登場人物や創作者の心理を探求するなど、さまざまな問題意識に答えます。


伝統的な語学・文学研究と新しい研究領域を融合

言語の研究や文学研究には、長年の蓄積がある一方、異文化を背景とする文学作品との比較研究や、コンピュータによる言語情報処理、また歴史・思想・心理といった隣接学問の応用など、新しい研究方法も現れました。こうした幅広い研究方法を学びます。


カリキュラム


トピックス

・フィールドワークや言語情報処理など実践型の授業で学べます

・英語で日本文学や文化を学べる科目ができました

・方言を専門的に学べます


4年間のカリキュラム概要


身につく力


  • ・文献を深く丁寧に読み解く力
  • ・日本語の高い運用能力
  • ・日本文化を国際的な視野で考える姿勢

主な授業内容

日本語史

日本語史概論Ⅰ

平安時代を中心に、中世までの言語の特徴を、文章表現を中心に考えます。漢文に縛られた男性に比べ、女性が仮名を駆使し、多彩な言語表現活動を行った平安時代の日本語の特徴、また識字層が拡大し、全国的な人的交流も行われてゆく中世の言語の、萌芽の実態と特徴とを捉えます。

現代日本語

現代日本語演習Ⅱ

現代語を中心に、音声・音韻、文字・表記、語彙、文法、意味、運用各分野にわたって研究法を学びます。テーマの見つけ方、データ・文献の収集方法、論の組み立て方等について身につけます。発表を中心に、意見も積極的に交換しながら、卒業論文へ向けた具体的な力を養います。

古典文学

日本古典文学入門

高校までの古文で学んだ作品を扱い、大学の古典文学研究を体験します。古典文法の知識を再確認しながら、作品を読解するための基礎的な力を養います。また、古典を生み出した貴族社会の有り様や、写本や諸本の存在などを学び、古典文学を複眼的に読む力を養います。

古典文学

日本近世文学A

現在の歌舞伎のレパートリーにおいて重要な存在である河竹黙阿弥の魅力を探ります。『三人吉三廓初買』など、盗賊等の市井の小悪党を主人公にした作品を取り上げ、黙阿弥が幕末江戸の下層社会をどのように描いたのか考えます。

日本近現代文学

日本現代文学A

日本近現代文学(映画・芝居・マンガなども含む)を対象に、ジェンダー・身体の性・セクシュアリティという視点からの読み直しを図ります。分析にあたっては、特にその表現特性に着目するとともに、表現内容が時代意識や文化構造とどのような相関関係にあるかを考えていきます。

日本近現代文学

日本近現代文学演習CⅠ

「いきもの」+「物語」+「語り」という三つの軸からテクスト分析を行い、どう関わり合って一つの世界を成立させているかを考察します。特に、生きものとの関わりで不用意にひきだされる語り手の「意識化したくない何か」に着目し、「物語ること」が新たな統合を生みだすのか否かを考えます。

中国の文学と文化

漢文学演習AⅠ

中国中世の思想と文学の重要な特徴について学び、その日本への影響についても考えます。主に7世紀以後の唐代文学を中心として、文化的背景を調べながら、作品を読み意見交換をします。具体的には唐代の詩を中心とし、他の散文作品及び小説等についても調査し、検討します。

比較文化・日本文化論

日本文化学A

文化との関わりのなかで、文学をどのように読むことができるのかを考えます。関東大震災後の1920~1930年代に成立するモダン都市の時代を取り上げて、新たに登場してくる都市空間や、都市中間層を中心とする文化に光を当て、それらが作品の中に織り込まれていく過程をたどります。

言語情報処理

言語情報処理Ⅰ

日本語表現をコンピュータで扱う技能や、データマイニングについて、その基礎となる考え方を学びます。実際にコンピュータに向かって基礎的な技術を取得します。具体的には、プログラミング言語(PerlやPython等)によるプログラミングや、既存のツール(KHCoder等)による実習を行います。

言語調査

言語調査Ⅰ

フィールド調査の方法について実践例に即して学びます。特に対面式調査の方法について具体的に取り上げます。また、山形県庄内地方、福島県会津地方で、フィールドワーク(方言研究)の実践を行います。


専任教員(専攻の科目を担当する教員)


2017年度卒業論文題目より

  • ・ アイドルグループの歌詞研究
  • ・ 少年漫画のオノマトペ研究
  • ・ 小説の文体研究 ―東野圭吾と湊かなえの比較―
  • ・ 落語の言語研究 ―上方落語と江戸落語の比較を通して―
  • ・ 泉鏡花作品における色彩語彙の史的研究
  • ・『万葉集』研究 ―『万葉集』における女歌―
  • ・『枕草子』における嗅覚表現について
  • ・『源氏物語』研究 ― 光源氏と明石の御方の宿縁―
  • ・『平家物語』研究 ―覚一本の清盛にみられる光源氏のすがた―
  • ・ 近松門左衛門研究 ―『出世景清』を中心として―
  • ・『雨月物語』論 ―「吉備津の釜」について―
  • ・ 洒落本研究 ―「手」について考える―
  • ・ 夏目漱石論 ―漱石作品における女性の主体性に関する一考察―
  • ・ 川端康成論 ― 綴方教育に根ざした少女小説の実践―
  • ・ 遠藤周作論 ―日本人とキリスト教―
  • ・『海辺のカフカ』論 ― 僕とナカタさんの物語―
  • ・ 小川洋子『密やかな結晶』論
  • ・ 梨木香歩論 ―異界と祖母の導き―
  • ・『荘子』研究 ―「胡蝶の夢」論―
  • ・ 白居易研究 ―『秦中吟』を中心に―
  • ・ 方言意識に関する研究 ―方言の有効活用も射程に―
  • ・ 言葉が社会に及ぼす影響 ―メディアと行政の取り組みからみる方言格差―


2017年度全専攻卒業論文・卒業研究題目一覧


取得可能な資格

日本文学専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。


教育職員免許状(一種免許)

  • ・中学校(国語)
  • ・高等学校(国語)

学芸員


課程・資格