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人文学科 哲学専攻(2018年度以降)

美しく生きるための教養と、問題の本質をつかむ力を身につける

人間は誰しも、さまざまな疑問を抱きます。自分が生きている意味とは、愛とは何なのか、人間の心とは何なのか、善悪の基準はどこにあるのか、世界はなぜ存在するのか、科学によって未来の世界と人間はどう変わるのか、美や芸術はわたしたちに何をもたらすのか…。

そうした疑問に対して哲学専攻では哲学・倫理学、美学、キリスト教学という3つの学びの場を開きました。そこで、先人たちが考えてきた過程をたどりながら、筋道を立てて自らの考えを深めていき、社会に通じる知識と実践力はもちろん、女性が人間として真に美しく豊かに生きるための教養(リベラル・アーツ)を身につけ、問題の本質を見抜く知性と感性を磨くことを目指します。



学びのポイント

世界と人間にかかわるすべての領域が研究対象

人間や世界の普遍的な問題はもちろん、現代が直面しているさまざまな問題について考えることも哲学の使命です。そのような問題を考えていくために、過去から現在まで続く哲学、倫理学、美学・芸術学、キリスト教学の長い歴史の中で培われてきた思索を糧にしながら、新しい視点と自分で考えていく力を身につけていきます。


哲学の伝統に現代の科学や芸術の視点を取り入れる

哲学には長い歴史によって育まれた知的遺産がありますが、現在、私たちが直面している問題を考えるには、それだけでは不十分です。そこで、哲学的思考の伝統に、現代の最先端の科学や芸術の視点を取り入れることで、変わりゆく世界や人間について新しい視野を開き、その視野の中で問題の本質をつかんでいく方法を学びます。


カリキュラム

4年間のカリキュラム概要


身につく力


  • ・現代が直面する問題の本質をつかむ洞察力
  • ・論理的に思考し、それを明快に表現する力
  • ・美と芸術にふれることで磨かれる感性

人文学科 哲学専攻の主な授業内容

哲学の基礎

哲学の基本問題

哲学とはなにか、哲学的に考えるとはどういうことか、をゼロから学びます。哲学することのトレーニングの授業では、常に、受講生の反応、討論などが要求されます。クリアにものを考え抜く力を養います。

哲学の基礎

哲学概論

主として知識の成立についての哲学的問題を扱い、人間が周囲のものとどのように関わりながら、自分の世界を築いていくかを考えます。そのために、隣接するいろいろな学問も参考にして、多面的に検討します。

キリスト教学

キリスト教史

ギリシア哲学との出会いによって新たな命を得たキリスト教は、中世の時代になると、イスラムとの出会いや大学の成立といった激動の中で深められ、12~13世紀に至ってスコラ学を形成していきます。本講義はこの時代(6~13世紀)に焦点をあて、現代にまでつながるヨーロッパの哲学の根本問題が生み出される過程を見ていきます。

キリスト教学

キリスト教学演習A・B

19世紀後半以降の聖書学の発展は、歴史的人格としてのイエスの姿を明らかにしてきました。この演習では福音書を中心に史的イエスの実像と原始キリスト教の成立過程を探り、キリスト教信仰の意味を捉え直すことを目指します。

倫理学

倫理学概論

主として行為や価値に関わる倫理的な問題を扱い、人間がどのように自己を見い出し、社会を築いているかを考えます。そのために、古今のさまざまな哲学・倫理思想を手がかりにし、また隣接するいろいろな学問も参考にしながら、なるべく多面的に検討します。

倫理学

倫理学演習AⅠ・AⅡ

ヒューム著『人性論』第3篇「道徳について」は、倫理学がいかにして可能かということの問題を深く考察した箇所で、近代以降の倫理学の研究に大きな影響を与えたものです。これをていねいに読むことによって、現代の倫理的諸問題を考えるヒントを得ることを目指します。

西洋哲学史

西洋現代哲学史

現代を生きる私たちにも強い影響を与えている西洋近代の哲学は、どのような道を歩んできたのか。個性豊かな哲学者たちがこの世界を理解し、描こうとしてきた試みの数々を、〈観念〉という言葉に注目しながら考察します。

西洋哲学史

現代哲学演習AⅠ・AⅡ

現代の哲学者たちが、時代の変革期にあたって、自己と他者、社会、そして世界についてどのような真摯な思考を展開していったのか。原典を読み解いていきながら参加者同士で討論し、彼らの思考がもつ可能性を探究していきます。

芸術学 現代芸術論

美学演習AⅠ・AⅡ

ルネッサンス以来の芸術理論の代表的なテキストを読解しながら、芸術理論への理解を深めるとともに、芸術がどのようなものとして考えられてきたか、またそれがどのように時代の変化と関わっているかを検討することによって、芸術における「近代」とは何であったかを考察します。

芸術学 現代芸術論

美学概論

芸術と美的なものを巡る基礎概念(「美的なもの」「批評」「作品」など)やトピック(「醜いものや怖いものが何故芸術になりうるのか?」「素人は本当に芸術を評価できないか?」など)を、可能な限り実例に即して、学んでいく講義です。

日本思想史 東洋思想

東洋思想史

人間世界の規範の根拠は人間自身にあるのか、あるいは人間を超えたものにあるのか、それともその両者にあるのだろうか。この講義は、朱子学から近現代に至る中国哲学において、この問いがどう論じられたのかを考えます。

日本思想史 東洋思想

東洋・日本思想史演習AⅠ・AⅡ

古代ギリシャに生まれた「哲学(フィロソフィア)」の言葉を初めて日本に導入したのは江戸時代直前のキリシタンたちでした。1595年に日本で刊行された「羅葡日辞典」では、「フィロソフィア」は「学文の好き」と訳されました。当時もたらされたヨーロッパ中世の神学的発想と日本人側の反応を、ペドロ・ゴメスや林羅山の著作から読み解きます。

美学

西洋の美学

「美的・感性的なもの」および「芸術」を巡る思想的・哲学的主題(「情念・感情」「山の美・廃墟」「ピュグマリオニズム」「機械」などをこれまで扱いました)を、作品などの具体例を常に参照しつつ、深く探求します。

現代科学論 生命・環境倫理

現代科学とテクノロジーの哲学

デジタルテクノロジーという観点から見た近世哲学の諸相を検討し、また、そののちに、この近世哲学の思想が、現代思想や現代の文化状況とどのような連関を持つのかをさらに検討します。

現代科学論 生命・環境倫理

女性と生命倫理

生命倫理が扱う領域の中でも生殖に関する問題領域を取り上げます。女性のライフ・サイクルにおいて大きな問題である生殖ならびにそれをめぐる社会や自己の課題を、現代科学の知見を参照しながら議論していきます。



専任教員(専攻の科目を担当する教員)


2016年度卒業論文題目より

  • ・目の諸相
  • ・技術と芸術について
  • ・アベラルドゥスの倫理学
  • ・身体論
  • ・新霊性文化と宗教
  • ・功利主義の哲学
  • ・共存するということ
  • ・近代哲学における神の位置付け ~観念の永続性を支える存在についての考察~
  • ・ウィリアム・ジェイムズにおける真理について
  • ・心の正体
  • ・日本の仏像についての研究
  • ・シンギュラリティ ~人工知能に人間は越えられてしまうのか~
  • ・創る世界と重なる世界 ~『精神現象学』に見る関係性と物語の力~
  • ・世界と私 ~ウィリアム・ジェイムズの哲学から考える~
  • ・身体とファッション
  • ・安楽死をめぐる文化と自己
  • ・わたしは一人と言えるのか
  • ・フーコーと絵画 ~類似から相似へ~
  • ・アランの『幸福論』
  • ・現代の倫理学について
  • ・神と人間と世界 ~ライプニッツ研究とともに~
  • ・ハンスリックの『音楽美論』についての考察
  • ・芸術の表現について
  • ・宗教と芸術 ~「マグダラのマリア」の考察~
  • ・『星の王子さま』の哲学
  • ・哲学における死生観 ~自殺は「悪」なのか~
  • ・ミル『自由論』の有効性
  • ・「恋愛」の哲学
  • ・美的距離について ~制度的・非制度的な美的距離~
  • ・単独者と超越者
  • ・『武士道』と『茶の本』
  • ・恋愛と自己形成


2016年度全専攻卒業論文・卒業研究題目


取得可能な資格

哲学専攻の学生は、所定の課程を修了することで、以下の資格を取得できます。


教育職員免許状(一種免許)

  • ・中学校(社会・宗教)
  • ・高等学校(地理歴史・公民・宗教)

学芸員


課程・資格